記者 三山熊裕 報道
フランスとアメリカの研究者グループは、植物性タンパク質は心臓に有益であるのに対し、肉タンパク質は心臓病のリスクを著しく高めることを明らかにしました。国際疫学誌に発表されたこの研究は、タンパク質摂取の特定のパターンと心血管死との関連を調べることを目的としていました。
研究チームは、Adventist Health Study‐2の男女8万1,337人のデータを分析し、有効な食事頻度調査票を用いて、2002年から2007年の間にタンパク質の消費量に基づいて参加者の食生活を評価しました。
今回の研究では、肉類のタンパク質とナッツや種子などの主な食事源からのタンパク質を指定することにしました。
平均9.4年の追跡調査期間中に2,260人が心血管疾患で死亡したというデータが出ています。
その結果、肉類のタンパク質を多く摂取している人は、心血管疾患を発症するリスクが60%上昇することがわかりました。
一方、ナッツや種子からタンパク質を多く摂取している人は、心血管疾患のリスクが40%低いでした。
これらの知見から、研究チームは、タンパク質源の摂取量を増やし、ナッツや種子からのタンパク質摂取量を増やし、肉類のタンパク質源を減らすことで、健康的な食生活を促進できる可能性を示唆しました。
記者 三山熊裕 報道